空港の子供たち

「反政府団体空港占拠」
などと日本で聞くと、相当緊迫した状況を想像すると思います。

が、実際は相当のんびりした雰囲気でお祭り気分の雰囲気のようです。
飲み物や食事の屋台(無料)も沢山でています。


先日も、うちの職場の幹部(タイ人)が反政府団体の占拠している首相府に『あそびに』行ってきたようで、写真やビデオを見せてもらいました。
外国人観光客も大勢来ていました。

今回も、興味本位で空港に出かけるタイ人・外国人も大勢いるようです。



自体は、かなりせっぱつまっている

11月28日の状況  参照

状況で、物見遊山気分で空港に行くことは非難されるべきことと思うのですが、一方自己責任で行動することをどこまで制限できるのかとも思います。
(例えば日本人が事件に巻き込まれたら本人が意図せずとも大勢の人に迷惑をかけるわけです。ただし、だからといって、個人の判断による行動を『過度』に制限するのも筆者としてもいやです。)



で、いま一番気になっているのは『空港の子供』です。


テレビ報道では大勢の子供が(反政府団体の)親に連れられて空港に行っているそうです。
座り込みの横を、ちょこまか動き回っている様子がうつっています。



いまのところ政府は平和的に解決したいとの姿勢を示していますが、全く予断を許さない状態です。
軍や警察強行突入せずとも、何らかの混乱が発生しないとも限りません。


PAD側は、
「子供がいるから政府も手出しできないだろう」
発言もあるとの報道ですが、まるで子供を人質にとるようなやりかたです。

確認しますが、
大人は自分の判断で空港を占拠しているのですが、子供は自分の判断ではありません。
もちろん、自己責任もありません。大人により危険にさらされているのです。



身近なタイ人に聞くと、
「子供の面倒を見る人がいないからしょうがない。タイ人はどこに行くのも子供を連れて行く」
とののんびりしたこたえ。

確かに職場でもどこでもタイ人は子供を連れてきます。
(ちなみに昔は日本でも同様です。筆者が子供のころ毎日母親の働いていた紡績工場で働いたり手伝いまでしていました)

が、それとこれとは、別だろう!!!



UNICEFがPADに対して子供を保護するよう要請したそうです。
とにかく早く子供を避難させてほしいです。

空港封鎖4日目の状況;日本の役割

バンコクの空港2カ所に戒厳令が発出され(=集会の禁止)、
裁判所による退去命令も出され、
強制執行に関する外堀を埋めたところで、タイ政府とPADとの退去にむけた交渉が行われているようです。
ただし、(当然予測されることですが)
11月28日の状況  
で書いたようなのようなPAD側の姿勢では、「交渉の余地なし」なのでしょうね。

今朝のニュースでは、PADリーダーのジャクローン氏がメンバーに対して、
「首相官邸を占拠しているPADメンバーに、スワンナプーム空港に移動するように」
との指示を出したようです。



・交渉による妥協はしない。
・スワンナプームを最終決戦地とする。

の意志のあらわれとしか理解できません。


なお、昨夜からタイ航空、日本航空、全日空各社は、航空機をバンコク東南120km(パタヤ近郊)のウタパオ軍空港から飛ばせるそうです。
チェックイン・通関・ターミナル機能に限りがあるため、バンコク市内で手続きをしてからの異動になるようです。便数も限られています。
詳細は、各航空会社、在タイ日本大使館に確認してください。

今後、突貫作業でウタパオ空港の整備をして徐々に便数が増えていくのかもしれません。



ところで、アメリカ合衆国がPADに対して下記の声明をだしたそうです。

The United States is deeply concerned about the actions of the People’s Alliance for Democracy (PAD) in seizing Bangkok's international and domestic airports, preventing the free movement of people and goods.
While we respect the right to freedom of expression, seizing an airport is not an appropriate means of protest.
We urge the PAD to walk away from the airports peacefully.
We hope that this situation can be resolved without violence and in accordance with the law.


米国の内国干渉については、個人的にあまり良い感情は持たないのですが、今回の声明は全く違和感はありません。PADによる空港占拠の目的のひとつは、「世界にむけてPADの主張を発信する」こともあるようですが、(現に英語で書いたスローガンを多数用意している)、それならば他国のPADに対する声を積極的に発信していくことも必要ではないのでしょうか?
→日本政府



11月28日の状況

昨日はいろいろな情報・噂・デマが飛び交いました。

筆者は、夜にかなり郊外まで外出していたこともあって携帯電話での情報収集に終始したのですが、幸いにも表だっては、空港のPADデモ隊強制排除もクーデターも、あるいは首相の軍による拘束(それをクーデター言うのとちゃんか?)もおきませんでした。

27日夜10時の状況
↑ で書いたように、「ソムチャイ首相辞任と引き替えに、PADの空港占拠引き上げ」で調停案が『ほぼ』合意した、というような噂もありましたが、結局何もおきませんでした。

今朝の新聞には、PADリーダーのチャムロン氏の話として、「とある大物の調停案があったが断った」と載っていました。 案外上記の噂は本当だったのかもしれません。


なお、同様にチャムロン氏の発言として、

Chamlong said although a lot of damages have been done to the country's economy, the PAD was not the source of the problem.

He said the government was the source of the problem so the PAD would not stop until the government resigns and cancels its plan to amend the Constitution.

『(空港占拠によって)タイの経済に大きな打撃を与えたとしても、それはPADに起因する問題ではない。現在のタイ政府こそが、その原因だ。....』

チャムロン氏からは、このような発言は以前から多く出ているのですが、発想が別次元のところにいて、交渉不可能ような気分になります。まだ、解決は長引くのではとの気になってしまいます。


私利私欲に走らない高潔な政治家として、バンコク都知事のころは筆者は彼のファンだったのですが。

今回の空港封鎖で問題を抱える数多くの人がいます。それらの問題を、「経済への打撃・国家への打撃」とひとくくりにしてしまうところに、ああこの人もそうだったんだ。(=民衆の視線ではなかったんだ)
との思いをしているところです。

原爆は「しょうがなかった」か? 久間元防衛相発言の裏側

と同質の発想があるような気がします。


※たとえば「日本人が近隣国で重病になった場合に、バンコクへ緊急輸送」というのはごく普通におこりうる事態です。そういうのもできなくなっています。「緊急輸送してもらえる外国人」を特権階級として顧みる必要なし、とするのかもしれませんが。

※また、メッカに巡礼に向かうイスラム教徒が、泣き叫んだり、放心状態になったりしているようです。

そのような、個別の事情を、「(自身の信ずる)国家のために」と切り捨てる」発言は非常に寂しさを感じます。




ジャムロン氏や多くのPADをサポートするアカデミック(大学の教師・学生など)については、あとで思うところを書きたいと思います。


「2006年クーデター」から「PADの空港突入」までの経緯のまとめ

引き続きバンコク空港閉鎖; メッセージ紹介

 ↑ で、筆者としては「公平に」書いているつもりなのですが、どうも「親タクシン」と読めてしまうようです。(笑) バランスをとるため、時間ができたら、反タクシンの視点を書きたいと思います。




いずれにしろ、裁判所によるPADへの退去命令および非常事態宣言により法的には軍による強制退去の用意はできました。が、流血がおきれば「政府も軍も負け」であり現在は硬直状態のような気がします。

一方でPADも、今回の行動に大衆の広い支持があるわけではなく、先鋭化せざるを得ない事情もあるのでしょう。
(ちなみに、1992年の民衆運動(やはりチャムロン氏などが率いる)では数十万人もの民衆が集結しました。)




※東部パタヤ近くの「ウタパオ空港を代替空港にする」との報道も多くありますが、一方で「ファシリティ(入出国機能・待合い室など)が全く足りない。」ということで、すくなくとも「すぐ」には無理のようです。 滑走路は、約3500メートルあり、どのような航空機も着陸可のようですが。

韓国、シンガポール、ロスアンゼルス行きなど一部のチャーター航空機が離発着したようですが、チェックインなどはバンコク市内のホテルで行ったようです。

今後、自体が悪化して「最悪」の状態になることを考えた場合には、「在留邦人はウタパオから脱出」というのも検討されるのかもしれません。 まあ、「最悪」が起こることは、99.9%ありえないとは思いますが、、、、、


27日夜10時の状況

ソムチャイ首相帰国;スワンナプーム空港占拠終了?

の後、本日17日にチェンマイで閣議を行い、18時にスワンナプーム空港とドンムアン空港に非常事態宣言を発表。


そして、先ほど21時頃ソムチャイ首相がテレビで会見したようです。
(「ようです」というのは、筆者はお葬式でバンコクの北50kmのところに来ているため)


・スワンナプーム空港およびドンムアン空港に非常事態宣言を行ったこと。
・空港を占拠しているPADを軍により排除する予定であること。(但し暴力的には行わない)
・クーデターなどのデマがあるが、それらにまどわされないように。

との演説を行ったようです。


本日夕方に、
「今夜、軍が動く」との噂が、
の記事を書いた後、お葬式に行ったのですが、その間に

・本日深夜にPADを強制排除する
・夜7時頃に戒厳令が発出される
・「ソムチャイ首相が辞任、PADは空港から退去」で調停がほぼできた
 夜9時くらいに発表できる

などの噂が飛び交いました。特に「ソムチャイ首相の辞任」に関しては、私にとってある程度信用できる内務省役人からの情報であり、かなり信用したのですが。
それにお葬式の際に、保健省の高官と会ったのですが、同様のことも言っていました。
(保健省は関係ないが、役人同士のネットワークがあるため、一定の信用性はあると思われる)


が、全くのデマだったのか、最終的に調停に失敗したのか、不明ですが結果上記のように、ソムチャイ首相首相の結構強気の発表となりました。

空港にはすでに軍が派遣されているようで、これからどうPADのデモ隊を排除していくのか予断はゆるしませんが。

まだまだ、出口は全く見えてきません。


「今夜、軍が動く」との噂が、

軍が動く=もちろんクーデターです。

このたぐいの噂は沢山あるのですが、殆どがデマです。

今回の情報は、警察関係の人と内務省関係の人から2カ所から同様の情報です。
(教育省大臣がクーデターの噂の発信元とも書いている新聞もあります。 えっ? 大臣が?)

いずれにしろ、今日は早く家に帰った方が無難かも。


参考記事;
Coup rumours sweep Bangkok

In a day full of widespread coup rumours, the government has pleaded with the military to remain in barracks.
Also in a bid to calm down tension, Government spokesman Natthawut Saikua also announced after an urgent Cabinet meeting that the government had no intention to remove Army chief Anupong Paochinda.
Anupong, in his capacity as head of the government's task force monitoring the crisis, on Wednesday called on Prime Minister Somchai Wongsawat to dissolve the House and the People's Alliance for Democracy to end its protests.
Rumours were rife on Thursday about a secret Anupong ultimatum that Somchai must dissolve the House before midnight Thursday or face a coup
Newspaper offices have been flooded with phone calls inquiring or giving "tips" about an imminent coup.
Government office workers have been told to leave home early, so have many private sector employees, adding to the widespread anxiety.

By The Nation

http://www.nationmultimedia.com/2008/11/27/headlines/headlines_30089575.php