プロフェッショナルな患者

なんだか昔の日本映画かなんかで、
頑固な親父が、体調が良くないのに無理をして、
「お医者さんの言うことをよく聞かなきゃだめよ」
などと娘に説教されていた、
そんなシーンをよく見た気がします。

映画のその画面は、
「父親の身体を心配する家族」
の描写だと思うのでケチをつけるつけるつもりはありません。

でも、なんか変じゃないですか?

なぜ、「医者の言うことをよく聞かなきゃダメ」なのでしょうか?

昔の庶民は医者に対して盲目的な信頼感があったのでしょうが、
(そもそも、医者が村や町に1人しかいない?)

今は、ひどい医者の情報はいくらでもあります。
医療ミスまで行かなくても、「人と関わるのが嫌いな医者」までいると聞きます。「医は仁術」ではなく「医は技術」と思っている人は多いと聞きます。そのような医者が果たして貴方のことを一番気にかけてくれるのでしょうか?

どこの馬の骨ともわからない医者を盲目的に信じて、「医者のいくことをよく聞かなきゃ」って思うでしょうか?

あなたの身体を一番心配してくれるのは、家族であり、親友であり、あなた自身なのです。

だから、医者の言っていることは本当に正しいことなのか?
医者にきちんと聞いたり、セカンドオピニオンを訪ねたりするわけです。

筆者が言いたいエンパワーメントとはここです。

(患者からみた)医者のレベルを上げるには、「大学での医師の教育」ではなく、「患者のレベル向上」が必要なのです。
それが、エンパワーマントアプローチです。



以前、「すごい」患者と会いました。

その人は、エンパワーメントの専門家(ちなみに筆者はエンパワーメントの『オタク』です)なのですが、タイで深夜に体調を崩しました。
病院に行くのに同行させていただきました。
それば、本当にすごい対応で、これぞ「エンパワーメントの専門家、プロの患者」と感激しました。
慣れない国で熱が出てふらふらしているのに、医師に対して、
・何時ころからどのような症状がで熱が何度あり、何時ころにはどのような症状になってきたのか説明
・既往症にどのような既往症があるのか説明
・そして既往症の診断書を参考までに示して、今までの治療の概要の説明
・そして、どのような病気の可能性があるか自分の考えおよび最悪どのようなケースが考えられるかの自分の考え、そしてそれに対する医師の医学的見地からの意見を求める

タイでは一般的に、医師は日本よりさらに威張っているのですが、「この患者は侮れない」と思ったようで非常に真剣に質問に答えていました。

繰り返しますが、この方はエンパワーメントに関して非常に有名な方ですが、医学は全くの素人です。
でも、患者としてはプロフェッショナルでした。
あくまで、「医師の専門的サービスを受ける客」でした。
いわば、「ヘアースタイルにうるさい人が美容師に細かく注文をつける」のと同じように医療サービスを受けていたように思えます。

決して、医師の指導を受けるわけではありません。

このような人の存在が、医師の能力向上という社会的変革を産むのだと思います。そのようなアプローチがエンパワーメントなのです。

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