「ノン」と呼ばれて

青年海外協力隊員の人たちと話をしていると、「事前に聞いていた内容(要請背景調査票)と現地で要望されていた業務内容が異なる」ことを良く聞きます。

このことは、青年海外協力隊の古くて新しい問題で、

青年海外協力隊の要請背景調査票がおかしい?


「協力隊(JOCV)の要請背景調査がおかしい?」ことへの対策


青年海外協力隊員要請内容調査への現役協力隊員の協力

などで書いてきました。
「要請背景調査票がオカシイ!」と協力隊員がいう理由の1つには、「自分が配属先で正当な評価をされない」というのがあります。

特に公務員組織では、組織によっても異なりますが、平均年齢は40歳程度でもあり、かつ公務員は(仕事をしながら修士号を取得する例が多い(≒仕事は適当にして修士号をとることを認められる甘い職場であることが多い)こともあり、カウンターパートと呼ばれる人を含む同僚は「学歴的にも年齢的にも経験年数的にも、協力隊員より上」ということになるのです。

その結果、カウンターパートと呼ばれる人(注)から、

ノン(年齢が下の人に対する呼び方)

研修生・実習生

と呼ばれてしまうことになるのです。



注;カウンターパートが「技術移転をする対象となる同僚。あるいは一緒に業務を行う同僚」と考える人がいるのですが、筆者はそのような狭義の考え方に異議があります。そのあたりは、このブログで以前から何度か書いてきています。


それでいて、要請背景調査票には「カウンターパートに『指導する』」などと書いてあたったりします。
普通の会社で、新入社員に「部長に指導しろ!」といわれても困りますよね。
もっとも、最近の要請背景調査票には、「カウンターパートに『指導する』」などとはあまり書いていないはずなのですが、協力隊員の方が、「指導すべき」と思いこんでいるケースもあります。

まして、若くて経験年数は少ないとはいえ、厳しい日本の職場での数年の経験を持つ協力隊員の方が、生ぬるい公務員の職場で数十年をすごしてきたカウンターパートより技術力が高いことが大いにあるわけで、余計に協力隊員のストレスにつながります。

でも、現実的にはカウンターから一目おかれるというのは、いろいろな意味でやりやすいのは事実です。

しかし「自分はこんなに能力があるんだ。みんなオレの言うことを聞け」的な発現を本人がすれば、アフリカや南米は知りませんが、少なくともアジア的には反感を招かれます。

コンピューター技術者などエンジニアリング分野なら技術力を目で見える形でカウンターパートに見せることは可能ですが、そういう分野の方が少ないくらいです。

それで、悶々悩む協力隊員も多いようですね。


これについての、筆者の考えはクリアです。「公務員組織の(狭義の)カウンターパートへの技術協力などしなくてよい」そんなことにエネルギーを使うくらいなら、裨益者と直接関わる方がよい(裨益者へのエンパワーメント活動を行う方が良い)と思うのですが、そのあたりは今までにも何度も書いてきました。
協力隊員への手紙
協力隊の課題
など

カウンターパートに「ノン」と呼ばれようが研修生と呼ばれようが、そんなことに目くじらを立てずに、(学校なら生徒と、村なら住民と、障害者施設なら障害者と)エンパワーメントの活動を行えばいいのです。カウンターパートは「仕事の邪魔さえしなければ良い」程度に思っていれば良いのです。まして、カウンターパートから尊敬される必要など全くありません。

ノン! でいいじゃありませんか?

ノン! で、良い仕事はいくらでもできると思います。
ノン!と言われないように努力するのが無駄な活動だと思います。

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