援助とセブンイレブン


死を招く援助  の続きです。

実は筆者の知り合いの知り合いが、1年ほど前にセブンイレブンの店を始めました。流通大手企業を早期退職してのチャレンジです。
筆者は、その仕組みはよく知らないのですが、フランチャイズ方式で、一定の費用をセブンイレブンに支払って開業するようです。

開業にあたっては、セブンイレブン何千店のノウハウと商圏リサーチのもと、事業として成り立つかを十分検討するそうです。

が、残念ですが、結局収支が折り合わず、1年ほどで閉店することになりました。「フランチャイズが失敗してもセブンイレブン本社は損をしない仕組み」などと悪口を言われますが、信用も含めて考えるとセブンイレブン本社も失敗をしないことを目指してフランチャイズ契約をしているのだと思います。その為のノウハウも相当あるのだと思います。
それでも、失敗するのです。

「リスク」と言ってしまっては身も蓋もありませんが、「事業にはリスクがある」というのは自由主義経済のもとでは自明の事実です。
事業を行うリスクと、成功したときのリターンを考えて、開店するのかどうかを考えるのでしょう。「成功したことしか考えない」人は、事業主として不適格なのは、私でもわかります。


ところで、農村での開発プロジェクトを考えます。
農村での生活を良くするため、収入を増やすため、コミュニティを強化するためにいろいろな開発事業が実施され、それをいろんな援助機関が支援しています。婦人グループでの手工芸プロジェクト、食品加工プロジェクト、乳牛プロジェクト、高付加価値作物転換プロジェクト、小規模灌漑プロジェクトetc... なんらかの、投資を行いリターンを得ようとするプロジェクトです。NGOの人や青年海外協力隊員もそのようなプロジェクトに関わった人は多いと思います。

そのようなプロジェクトを実施する前に、そのプロジェクトの成功のポシビリティを当然検討しますよね。そしてどんなプロジェクトでもリスクがあります。
でも、リスクを本当に真面目に考えている援助関係者ってどのくらいいるのでしょう? 

小規模灌漑プロジェクトを実施して収益が十分あがった成功例が10件ある。だから、その成功事例をもっと広げていこう!

そんな程度の発想でのリスク管理しかしていない人がいませんか?

セブンイレブンは何千件も展開しているのです。何千件もの成功事例があり、また多くの失敗事例のノウハウも蓄積しているのです。
それでも、失敗することがあるのです。

たかだか、10件の成功事例を根拠に「失敗しないことを考えない」なんてことがあれば、無鉄砲にもほどがあります。

農家が年収分のお金を借金して、援助関係者の提案した小規模灌漑プロジェクトを実施したとします。そして、失敗した農家はどうなるでしょう? 失敗する確率はどのくらいあるでしょう?
そこまで含めて検討して、はじめて援助関係者なのです。


そういうと、援助関係者は、失敗する可能性があるから、農家にはお金を求めない。「小規模灌漑プロジェクトに必要なお金はすべて援助機関が調達します。」などというふざけた援助関係者がいます。

確かに、ただで小規模灌漑設備を作ってげたら感謝されるでしょう。失敗しても住民にリスクはありませんので、地獄を見ることもありません。

ただで、あげる! 。。。。 それがまさに、死を招く援助 になる典型的事例です!

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