終結? バンコク騒乱 いままでの纏め

2006年9月19日のクーデターで始まったタイの混乱。

その後、
2007年5月のタクシン派のタイ愛国党への解散命令
2008年2月のタクシン元首相のタイ帰国
2008年11月の反タクシン派(黄シャツ隊)による反タクシン運動、首相府・空港占拠
2009年4月タクシン派(赤シャツ隊)による反・反タクシン運動、道路占拠
そして、
2010年3月から始まった、再度の反・反タクシン運動、バンコク主要部の占拠

と、気まぐれにこのブログで書いてきました。

カテゴリー [ タイ政治・経済:クーデター ] を参照

で、本日2010年5月14日に、軍による赤シャツ隊掃討作戦が開始されました。
市街地での作戦であり、マスコミ関係者を含む死傷者もでています。

私自身最近まで、日本に帰国していたこともあり、タイの状況に理解が追いついていないところもあり、
それ以前に、最近のタイの状況は、あまりにも噂が飛び交い、まったく読めない状況です。

でも、その中で勝手な推測をすると、

今回の軍の掃討作戦で、近々に赤シャツ隊を排除!!


となると思っています。


多分、今日の日本のテレビなどを見ていると、

タイは内戦状態!


と思えるような報道振りだと思えます。

日本に一時帰国していた際に見たテレビでも、
「国王の仲介がないと収まらない」
のような、いかにも次元の低いコメントをするコメンテーターが出演したりして、
ブログで勝手に書くのならいざしらず、公共の電波
を使うテレビでそのよのような、『お間抜けな』コメントはないだろう!

と一人で勝手に思ったりしていました。

以前、パキスタンに行ったときも、
『アメリカ出て行け』とパキスタンの皆がデモしていると、
CNNを見ているアメリカ人が思っているのだ!

とアメリカ留学経験のあるパキスタン人が笑いながらCNNの報道を批判していました。


結論からいえば、
(非常事態宣言がでて集会禁止の筈ですが、)
今日は、県で行われた住民代表連絡会議にオブザーバー参加してきましたし、
夕方には、ジョギングする人、犬の散歩をする人もいて、

一部の地域を除いて、のどかな一日でした。


で、その「一部の地域」では、どうなっているのかは、
様々なメディアで確認してください。

参考;
タイのニュース・新聞;英語で読む
タイのニュース・新聞;日本語で読む
タイのニュース・新聞;タイ語で読む



簡単におさらいすると、


バンコク中心部を赤シャツ隊が占拠していたのだが、
近隣住民・企業への非難を呼びかけたうえで、
昨夜から一帯を水道・電気・携帯電話のシャットアウトしたうえで、
軍3万人による周囲の完全包囲(=補給物資調達不可能)
その上で、赤シャツ隊内の強硬派カティヤ少将を狙撃
(現時点では、誰が狙撃したか不明ですが、、、、、、どう考えても軍でしょう!)

その後、包囲地区内で、軍と赤シャツ隊の散発的な衝突で、死傷者が出ている状況です。


私の見方では、周到な計画による掃討作戦であり、
1、2日のうちには、一旦は赤シャツ隊の排除ができると思っています。
(私の勝手な推測ですので、念のため)


理由は、
・今回の作戦は軍の支持を得ている
 (軍内も赤シャツ派、反赤シャツ派わかれ一枚岩ではないが、今回に関してはデモ隊掃討で了解済みと思われる。今までの、赤シャツ隊排除失敗は、軍の内通あるいはサボタージュによるものが大きい)
・警察ではなく軍の作戦である
(警察には赤シャツ隊が多い。2009年の赤シャツ隊のAPEC会場乱入事件は、警察の事実上の黙認があったと言われています)
・赤シャツ隊、特にカティヤ少将など強硬派はあきらかにやりすぎで、国民の支持を受けていない。
(赤シャツ隊への支持は根強いものがあります。だからこそ、赤シャツ隊は下院の解散総選挙を求めているのですが。が、ここまできて、赤シャツは明らかにやりすぎました)

そんなところで、
兵糧攻め(水・食料の補給を止める)・強硬派首脳の排除(カティア少将の狙撃)・情報網の遮断(携帯電話の遮断)・一般人を隔離(住民・企業を非難させる)したうえで、しかも軍内での了解済み(今までは、一枚岩ではなかった)状態での排除作戦は、一気にすすむと思います。

個人的には、赤シャツ隊への少なからぬシンパシィを感じたりするのですが、
こうなったら、赤シャツ隊幹部には、上手な敗戦処理をして、
犠牲者がでないようにして欲しいと思います。
特に、一般市民の参加者に犠牲者がこれ以上出ないよう願うばかりです。



ところで、



NationやBangkokPostなどのメディアのウェブサイトは、夜になると更新が殆どなくなるし、
BangkokPostのトップページに、


Quick Poll(インターネット投票)

とあるので、今回の騒乱に対する国民の意見を問うのかと思えば、

Are you optimistic newly elected Philippine President Aquino will clean up government?
(選挙で新たに選ばれたフィリピンのアキノ大統領は、政府の浄化を行うことができると思うか?)


..
...
....

おまいら、よその国の政府の心配をしている時か?????


が、この騒乱でもタイの株式は下がっていない(むしろ上がっている)し、
バーツも下がっていない。
=指標ではタイへの信頼は下がっていない。

いったい、どういう国なんだ? タイは!




と、思いつくまま書いていますが、ここからは、今までの経緯について。


「2006年クーデター」から「PADの空港突入」までの経緯のまとめ 


で、2008年の反タクシン派の「民主主義人民連合(PAD;People's Alliance for Democracy;黄シャツ隊)」による空港占拠について書きました。この空港占拠がきっかけとなり、親タクシン派であったネウィン派閥が政権離脱し、民主党のアピシット党首を首相とする連立政権が誕生しました。

ここで強調したいのは、このアピシット政権は、形式的には「国会の指名による正当な手続きを踏んだ政権」であること。しかし、連立政権であるだけだはなく、実質的にPADの支持により誕生した政権であり、結果として、PADをはじめとする多くのグループへの利益を図らなければならぬ危うい政権となるべくして成立した政権ともいえます。
アピシット首相は私の印象としては、誠実に粘り強く頑張っているとは思うのですが、いかんせ圧力団体が強すぎる。
(奇しくも「民主党」という同じ名前の日本の政党の首相に重なって見える気がするのは、私だけだろうか?)

首相府や空港を不正に占拠したPADへの処罰や民事上の責任追求は、法治国家であれば当然あるはずのことなのですが、
PADによって生み出された政権であるアピシット首相にとってどうしようもない。
それでも、よく頑張った気もするが、それゆえにPADと民主党との若干のギクシャクも生まれた。

首相府や空港までを不正に占拠したPADへの処罰が行われないことは、モラルハザードを呼び、
クロントイ市場立ち退き問題
など道路封鎖があったり、単なる労働争議で公道を封鎖したりすることが多発。
(実は、「タイでは労働争議で道路封鎖」は古くからあるのですが、、、、、 道路封鎖に立派なお墨付けをあげてしまったのが空港封鎖でした)

で、タクシン元首相支持派団体「反独裁民主統一戦線(UDD;The National United Front of Democracy Against Dictatorship;赤シャツ隊)」が、道路封鎖をして何が悪い?


ということになってしまうのです。

そもそも、タクシン元首相が党首をつとめた愛国党が解党処分を受けて、民主党が受けないのも、「二重基準」だし、親タクシンのサマック元首相が、失職したのも些細な違反(=料理番組に出演して多少の出演料をもらったことが、「首相の副業禁止」にひっかかった)だし、恣意的に法律が適用されたのは明らかです。

ちなみに、恣意的な法律・規定の適用はタイのお手のものです。

タイで仕事をしていると、規定があっても誰も守っていないので、それで良いと思っていると、
突然規定が適用されてしまうってことがよくあります。

ようは、規定がどう書かれているかではなく、
力関係で変わるので、よおく周囲に目をくばっていないと、
ハメられてしまうということなのです。

事実は、力関係で決まる  も参照
 

そういう意味では、タクシン元首相だけが苛められているわけではなく、
以前権力の絶頂のときにあったときには、相当な無茶をとおしてもきたりしているのも事実です。
(代表的なのは、資産隠しのために株式をメイド名義に書き換えたこと。どう考えても不自然なことが、なんと無罪判決となってしまいました。「世界一金持ちのメイド」と揶揄されました)


いずれにしても、過激な行動をとる黄色でも赤色からも距離をおく人は確実に増えてきました。
しかし、親タクシン層は、特に地方に行けば相当多いのも間違いのない事実です。

当初、赤シャツのデモ隊は「日当で雇われた」と言われていました。
確かに1日500バーツで参加している人もいるのは事実のようですが、
一方で日当で雇われたのではない、親タクシン派が非常に多かったのも事実で、
それが現政権とその背後にいる人達に恐怖となったのでしょう。
(「私はお金をもらっていない。自分の意志でここに来ました」と書いたバンダナをつけたデモ参加者も大勢いました)

アピシット首相も辞めるにやめられず、一方で赤シャツ隊も過激化し、
最終的にこのような形の騒乱になってしまいました。


【何を書いているのかわからなくなってきました。とりあえず今日はここまで】

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